診療科・部門の紹介
当科ではほぼ全ての診断、治療処置を網羅し、早期診断、早期治療を心がけています。また、抗がん剤治療が必要となった場合は、入院治療だけではなく御病状に合わせて通院治療を行い、できるだけ日常生活を送っていただきながら治療できるよう心がけています。
当科では内視鏡センターを中心に消化器医療に取り組んでいます。
消化器癌(食道癌、胃癌、膵臓癌、胆管癌、大腸癌)を扱うことから外科医と緊密な連携をとっています。
また、一般病院で行う診断・治療はすべて行い、高度専門治療を要する場合は岡山大学、川崎医科大学と連携をとっています。
上部内視鏡検査では、より苦痛の少ない検査を目指して2006年5月より経鼻内視鏡検査に取り組んでいます。
また画像診断としてCT、MRI、超音波(造影超音波)、血管造影検査を行っています。
画像診断も放射線科医とのネットワークで正確な診断に取り組んでいます。
肝硬変に伴う食道静脈瘤の治療(結紮術・硬化療法)、胆嚢炎・胆管炎に対する緊急ドレナージ、総胆管結石に対する採石術を行っています。
癌に対する抗癌剤治療も進歩を遂げています。
以前のように入院しての治療から外来で行う外来化学療法に変わってきています。
患者さんの生活の質の維持することが大切とされてきたからです。
当院でも外来化学療法室を設置し担当看護師を固定して取り組んでいます。
また嚥下(飲み込むこと)が難しく食べられない患者さん対する栄養補給の手段としての内視鏡的胃瘻造設(PEG)を行っています。
胃の手術などで胃瘻ができない場合は頸部食道より管を挿入する処置(PTEG)も行っています。
もちろん胃瘻は栄養を補給する手段にすぎません。
院内栄養サポートチーム(NST)と連携して、栄養管理を行ってます。
また言語療法士とともに嚥下の評価・訓練を行い「口から食べる」を目標に取り組んでいます。
慢性肝炎に対する治療は格段の進歩を遂げています。
C型肝炎に対するインターフェロンは治癒率が遺伝子型1b(治りにくいタイプ)で1990年台の3%から現在の60%、1b以外(治りやすいタイプ)では30%からほぼ90%に上昇しています。
当院でもペグインターフェロン+リバビリン併用療法に取り組んでいます。
インターフェロン治療は治療期間6ヶ月から1年におよび、決して楽では有りません。
外来看護師とともに副作用の早期発見と対策、精神的なサポートを目指して取り組んでいます。
またB型肝炎に対しても2001年より核酸アナログ製剤が開発され、画期的な成果を上げています。
以上の肝炎治療は、2008年4月より公費助成制度が施行され、治療補助が受けられるようになっています。
当院は肝炎治療2次専門病院としてこれに取り組んでいます。
肝臓癌に対する治療も進歩しています。
3cm以内の癌ではラジオ波焼灼療法が手術に匹敵します。
条件がよければ皮膚から肝臓内に針を刺して熱を発生させ、約6分間で完治させることができます。
またカテーテルにて癌に抗癌剤を注入し血管を遮断する肝動脈塞栓術、進行した場合はリザーバーポートを埋め込み、化学療法を行っています。
当科では虚血性心疾患(狭心症・急性心筋梗塞)、下肢閉塞性動脈硬化症、心不全、不整脈などの診断・治療や心臓リハビリテーションを行っています。
●どんな病気?
心臓を栄養する血管(冠動脈)が細くなり、血流不全になるために、胸の締め付け感や痛みが生じるものです。
わかりやすく言えば、血管のつまりかけが「狭心症」、完全閉塞が「心筋梗塞」であり、急に生じれば生命に関わります。
予防としては危険因子(高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満、喫煙など)を是正することが重要で、外来ではこれらの内服・生活指導など行っています。
●検査方法
早期診断のための検査ではサイクルエルゴ(自転車)での負荷試験など行い、近年はCTを用いた冠動脈検査を積極的に行っています。
この検査では外来で造影剤を注入してCTをとるだけで冠動脈の病変をみつけることができ、適切な治療方法を選択することができます。
さらに確実に病変を見つけるために心臓カテーテル検査(冠動脈造影)を行いますが、負担の少ないように細いカテーテルを使用しています。
●治療
適応があればカテーテルによる風船拡張、ステント留置術(経皮的冠動脈ステント留置術)を行っています。
この治療もできるだけ体への負担を小さくするために手首の血管からカテーテルを挿入し、安全で低侵襲の治療を行っています。
また急性心筋梗塞などに対応するため、補助循環装置なども設置しています。
間欠性跛行といって、歩くと足がだるくなるといった症状のとき、下肢の血管が狭くなって血流不全になっていることもあります。
このときは心臓と同様に、カテーテルによる風船拡張、ステント留置術など行っています。
心臓の力が弱まると、心臓とつながっている肺に負担がかかり、肺の中や周囲に水がたまって息苦しくなります。
これが心不全の最も多い症状で、酸素吸入や様々なくすりが必要になります。
また回復期には徐々に体力を戻す必要があり、心臓リハビリテーションにも取り組んでいます。
様々な不整脈があり、それぞれに応じた検査・治療が必要となります。
脈が極端に遅くなった場合にはペースメーカーが必要なことがあり、当科ではペースメーカー埋め込み、定期フォロー、電池交換など行っています。
その他、循環器に関する病気の診療にあたっていますが、心臓バイパス手術、弁膜症、特殊な不整脈に対するアブレーション治療などは、適応をよく判断し、専門施設と連携をとりながら紹介もさせていただいております。
当科での診療内容は、以下のような疾患の治療を行なっています。
高齢者の死因の第一位です。重症度に応じて外来もしくは入院治療します。
予約制で肺炎球菌ワクチン接種も行っています。
癌の死亡原因の第一位です。
手術可能例は外科で手術治療となりますが、手術不可能例は当科で化学療法を行えます。
昔の病気ではありません。日本では今でも年間2万人以上の新しい患者さんが発生し、2000人以上の人が命を落としています。
排菌していない患者さんの治療を行っています。
吸入ステロイド療法により劇的に死亡率が改善しました。
300人程が通院治療しています。治療によって発作を予防する事が大切です。
喫煙などが原因で徐々に息切れが進行する病気です。
呼吸リハビリテーション、在宅酸素療法、在宅マスク型人工呼吸療法も行っています。
肺の間質部分の炎症により肺の柔軟性が失われ肺活量が低下していく病気です。
時に重症化することがある怖い病気です。
日中の眠気、起床時の頭痛、夜間頻尿、難治性高血圧などの原因になります。
診断のための検査は通常1泊入院で行いますが、多忙で入院できない方の場合は自宅でも検査できます。
治療は就寝時にCPAP(マスク型人工呼吸器)を装着します。
百日咳やマイコプラズマなどの微生物の感染が原因であったり、咳喘息、アトピー咳嗽、鼻炎などアレルギー疾患によるものであったり、逆流性食道炎など消化器疾患が原因であったりします。治療しつつ診断を進めます。
他に、RST(呼吸サポートチーム)の活動など行っています。
●主な検査
肺機能検査、呼吸器内視鏡検査、CTガイド下肺生検、局所麻酔下胸腔鏡検査
当科では、糖尿病の診断と治療を行っています。
糖尿病はほとんど自覚症状がない病気です。
しかし、適切な治療をしないで病気が進行すると合併症という余病が出てきます。
例えば目の網膜に合併症が進むと視力低下や失明に至り、腎臓に進むと透析といった治療が必要になります。
これ以外にも手足のしびれといった神経障害、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞、下肢の動脈硬化症、足壊疽などが起こってきます。
当院では医師、糖尿病療養士、看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師などが連携し、糖尿病の診断、合併症の精査、栄養指導、薬物治療などの外来診療を行っています。
合併症の評価では、眼科受診、神経伝達速度、負荷心電図、冠動脈CT、頚部エコー、頭部MRI、MRA、血圧脈波等の検査が可能です。
近年糖尿病にはいくつかの新薬が開発され、患者さんの病態、ライフスタイルに合わせた治療も可能になってきています。
また、糖尿病教育および治療方針決定のための2週間程度の糖尿病教育入院を勧めています。
入院中には糖尿病教室への参加、糖尿病の状態の把握、合併症の有無を精査し、治療方針を決定します。
忙しい方を対象にした2泊3日の糖尿病教育入院もあります。
血糖コントロールが悪化し、インスリン加療が必要な患者さんには入院だけでなく、外来でのインスリン導入も積極的に行っています。
当院には糖尿病患者会「あおば会」があり、日帰り旅行、食事会などを開催しており、糖尿病患者さん同士および当院スタッフとの親睦を深め、患者さん自身がより積極的に治療に取り組んでいただけるよう支援しています。
※極めて専門性の高い治療が必要な場合は、専門施設へご紹介致します。
当科では、腎疾患のトータルケアとして、健診での尿異常などが認められた場合の対応、腎生検による診断から腎疾患治療、腎不全対策から腎不全治療、さらに透析治療法として血液透析および腹膜透析の管理を行っています。
現在、慢性腎臓病という概念が提唱され、腎臓病は将来腎不全にいたって人工透析が必要となる恐れがあるだけでなく、心筋梗塞や脳血管障害などの心血管疾患の強力な危険因子となることが確認されています。
さらに慢性腎臓病の有病者は、日本の成人人口で1300万人以上(12%以上)ともいわれています。
生活習慣病とのつながりも指摘されており、今後さらに増える恐れもあります。
当科では、腎生検で、IgA腎症、メサンギウム増殖性糸球体腎炎、微小変化群をはじめとするネフローゼ症候群などの原発性腎疾患の診断と治療を行うとともに、増え続ける糖尿病や高血圧に合併する糖尿病性腎症、腎硬化症に対する総合的な腎不全対策、そして人工透析を回避するためにきめ細かい治療および指導を行っています。
人工透析は血液透析と腹膜透析があり、いずれも選択できる設備を整え、安心して透析療法が受けられる体制を整えています。
とくに最近では、高齢者で透析が必要となる事例が増えており、すでに既往症を抱えている方や身体の不自由な方に対する丁寧なケアにも心がけています。
血液透析は昼間透析と夜間透析があり、日中に仕事をされている方にも透析を受けやすくしています。
腎疾患対策では、病診連携を進め、地域の開業医の先生方とも情報提供をしながら、自宅近くのかかりつけ医に通院しながら、専門医療も提供できるような仕組みを築いています。
さらに、合併症対策として、より専門性の高い医療については岡山医療センター、心臓病センター榊原病院、岡山大学病院、川崎医科大学総合医療センターとも連絡を取り合いながら速やかに対応できるようにしています。
髙橋 淳
内科 循環器内科
岡山協立病院院長
・日本内科学会総合内科専門医
・日本内科学会認定内科医
・日本循環器学会専門医
・日本救急医学会救急科専門医
・臨床研修指導医
角南 和治
内科 循環器内科
岡山協立病院副院長
・日本内科学会総合内科専門医
・日本内科学会認定内科医
・日本循環器学会専門医
・臨床研修指導医
杉村 悟
内科 呼吸器内科
岡山協立病院副院長
・日本感染症学会指導医
・日本感染症学会専門医
・日本呼吸器内視鏡学会
気管支鏡指導医
・日本呼吸器内視鏡学会
気管支鏡専門医
・日本内科学会総合内科専門医
・日本内科学会認定内科医
・日本医師会認定産業医
・臨床研修指導医
若槻 俊之
内科 消化器内科
内科部長兼消化器内科部長
【所属学会・資格】
日本内科学会
総合内科専門医、認定内科医
日本消化器病学会
専門医・指導医、中国支部評議員
日本消化器内視鏡学会
専門医・指導医、中国支部評議員
日本消化管学会
胃腸科専門医
日本食道学会食道科認定医
カプセル内視鏡学会
カプセル内視鏡認定医
日本超音波医学会
胃癌学会
板野 靖雄
内科 消化器内科
NST(栄養サポートチーム)
委員長
・日本内科学会総合内科専門医
・日本内科学会認定内科医
・臨床研修指導医
橋本 彰
内科
透析センター長
・日本内科学会認定内科医
・臨床研修指導医
宇佐神 雅樹
内科 呼吸器内科
救急科部長
・日本呼吸器内視鏡学会
気管支鏡専門医
・日本呼吸器内視鏡学会
気管支鏡指導医
・日本プライマリ・ケア
連合学会
プライマリ・ケア認定医
・日本プライマリ・ケア
連合学会
プライマリ・ケア認定指導医
・臨床研修指導医
光野 史人
内科
医長
・日本内科学会総合内科専門医
・日本内科学会認定内科医
・臨床研修指導医
佐藤 知子
内科
・日本内科学会総合内科専門医
・日本内科学会認定内科医
・日本消化器病学会専門医
・日本消化器内視鏡学会専門医
友直 良文
内科
浪尾 淑子
内科 糖尿病内科
・日本内科学会認定内科医
塩路 涼真
内科
曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
午前 9:00〜11:00 <予約制> |
板野 担当医 浪尾(淑) (21.28日) |
若槻 杉村 角南 浪尾(淑) (1.8.15.29日) |
桜井 橋本 髙橋 (2.9.16.23日) |
担当医 板野 石井 杉村 |
佐藤(知) 浪尾(淑) 板野 担当医 髙橋 (4.11.25日) |
担当医 |
午後 <予約制> |
浪尾(淑) 14:00〜16:00 (21.28日) |
角南 桜井 14:00〜16:00 浪尾(淑) 14:00〜16:00 (1.8.15.29日) |
橋本 13:30〜16:00 冨岡 |
角南 石井 桜井 14:00〜16:00 |
髙橋 (4日) 桜井 14:00〜16:00 (4.18.25日) 浪尾(淑) 14:00〜16:00 (11.25日) |
|
夜間 予約外の受付は 18時30分まで |
担当医 (8日) (予約のみ) |
橋本 角南 杉村 |
※慢性の病気の方は予約制です。
※午前診療の予約外の患者さんの受付時間は11時までです。
※第1火曜日の夜間診療を終了しました。
※予約外の方は初診担当医師が診察します。